プロローグ

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そこは約束の場所――― 3年前、再会を約束した彼女との待ち合わせの場所。 設置されたベンチも所々の塗装の剥がれた鉄製の手すりも、そして、この丘から見える、茜色に染まった夕焼けも…… 何一つとして変わっていなかった。 そして―――― 「お待たせ、智花」 僕は丘の奥に立っていた一人の影に近寄りながら声をかける。 僕が来るのに気が付くと、彼女は静かに振り返った。その瞳にははっきりと僕の姿が映っていた。 「待ってたよ、一樹」 決して変わることのない想いはここにはあった―――
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