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と、道の途中にある町内でも大きい自然公園が見えてきたときだった。
「………。」
一人の怪しい影が公園入り口の植木の柵の中にあった。息を潜め、木と木のあいだに身を隠すようにして何かをじっと見ていた。
視線の先を追うと―――
人?
二人の男女が、入り口のすぐ横から、広い運動場の周囲を囲むように伸びている道沿いに設置されたベンチに腰をかけている。二人で一冊の本を覗き込んでいる風景は高校生の僕が見てもなんとも和やかではあるが……
顔を影の方へ戻す。すると影はもともと持っていたと思われるカメラを覗き込み、
シャッターを……押した
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