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訓練室のドアが開く音が聞こえたと思ったら、20代後半と思われる黒髪の騎士の服装をした男が入ってきた。
やばい。あいつを私は知っているし、向こうも私のことをよく知っている。
彼は、眞揆拓人(マキタクト)。騎士団長を勤めている男だ。そして、この男が来たということは、今回の騎士募集は華心の騎士団の募集だったらしい。
騎士団には、華心の騎士団、王の騎士団、瑛都の騎士団がある。
華心の騎士団が姫の護衛、王の騎士団は、名前の通り陛下の為の騎士団、
瑛都の騎士団が、民の為の騎士団である。
陛下とお妃様の子供は、姫1人だけ。
名は、葵 瑠綺那―
そう、私のことだ。
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