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「今度は……逃げなかったんですね」
「やはり、まだ許してはくれないか……」
頭を指で三回程かきながらブライトはそう言った。
「……あんなことしておいて、許して貰えたとでも思ってるのですか」
「……まさかあんなことになるなんて思わなかった。私も知らなかったんだ。本当にすまないと思っている」
それに対し、リリアは何処か悲しみの表情を浮かべ淡々と答える。
「……言い訳をしにきたのなら帰って下さい」
「……すまない、余計なことを言ったな。君に聞きたいのは、どうして君がアズラエルにいるかだ。本来なら恨みさえさるはずだが……」
申し訳ない。その気持ちでいっぱいなのか、ブライトの表情は暗い。
「……私の望みを叶えるため、強くなるためです」
「望みを叶え強くなる……か」
ブライトはそう言い、腕を組みながら心配するように話す。
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