任務終了

12/19
前へ
/558ページ
次へ
そのリリアの言葉を無視して、あと一つだけと言い人差し指を立てながら言葉を続けた。 「うちの馬鹿息子のことだがいつでも頼ってくれて構わない。……私が言うのもなんだが、ああ見えてなかなか頼りになる奴だ」 リリアはそれに関して何も返答はしなかった。ブライトはリリアに一礼して部屋を出る。 しかし、彼女にはわからなかった。何故なら布団を被り、もう何も聞きたくないといった様子で、俯いていたからだ。 そして、俯く彼女の瞳からは、一滴の雫が流れ落ちていた。 「みんな…………私」 ************* 俺は今、腕を組み木造の壁にもたれながら、二人の話が終わるのを待っていた。 と、そこへディリーが現れる。
/558ページ

最初のコメントを投稿しよう!

1553人が本棚に入れています
本棚に追加