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「痛い、痛い、やめろって」
「ふふ」
俺達のやり取りをみてなのかリリアに笑みがこぼれた。その笑みはいつもの優しいリリアのものだった
「そうですね、お二人の言う通りです。いつまでも落ち込んでいられませんね。……よし、もう忘れました」
「そうそう、落ち込んでるリリアなんか似合わないって! シン、リリア。手ぇ前に出せ」
なんだかよくわからないが、とりあえずディリーの言う通りにする。そんな俺をみてリリアも手を前に出す。
「いろいろあったけどさ、とりあえず初任務成功だ。もっと盛り上がろうぜ!! 」
そう言ってディリーは、俺とリリアの手を重ね、ディリー自信もその上に手を置く。
「初任務!! お疲れ!!!!」
そのテンションに、俺とリリアはついていけなかったが、こいつを見てると元気がでた。
先程の気まずい空気は跡形もなく消え去り、帰りの馬車は笑いに満ち溢れていた。
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