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勢いよく、教室のドアを開けるディリー。
元気なやつだなあ、と俺は思いながらディリーの後について教室に入る。
ディリーはいわゆるお調子者って奴に違いない。
うん、絶対そうだ。
「オレの席は……やったぜ! 窓際だ!」
この瞬間、ディリーはクラスの視線全てを自分に集めたのだが本人は全く気にしてない様子。
本当に元気なやつだ……。でも、結構面白い奴と友達になれたかも。
やっぱ学校生活を送るにあたって第一印象は大事だよな。よし、ディリーは明るいお調子者に決定。
ディリーの元気さに、少し感心する。
教室の中は木造建築といった感じで、ヒノキのいい香りがする。
席の配置は、縦6横5となっていて、教室の広さはだいたい縦10メートル、横12メートルとなかなか広い。
初対面だらけで緊張してるせいだろうな。だーれも言葉を発しようとしていない。まあ、それは俺も同じだけど。
教室の様子も分かったことだし、ディリーみたいに席探すか。
黒板に貼り出されていた席順を見た瞬間、俺はガクッと肩を落とした。
何故なら、俺の席は教壇に一番近い場所。学生にしてみれば座りたくない席No.1の場所であった。
最初からついてねぇなー。
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