誘惑

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こんばんは。 こんなに夜遅くまで起きていて大丈夫かい? …ふふっ。 君ならそう言うと思ったよ。 …すまないね、僕のせいで君には随分と迷惑を掛けている。 早く、彼のところへ帰りたいだろう。 僕なんかの看病をさせてしまって、本当に申し訳ないよ。 …優しいんだね、君は。 彼が君を選んだのも、分かる気がする。 でもね、君には一つだけ 悪い所があるよ。 何、って? それはね…、 ドサッ) あまりにも人の気持ちに鈍感過ぎることだよ。 僕がずっと君のことが好きだったと、君は気付いていたかい? …ほらね、やっぱりだ。 そんなことだから、君は彼を選んでしまったんだ。 最初はね、諦めようとしたんだ。 君はもう人のものだし、僕は僕でこんな体だから。 とね。 でも… やっぱり無理だった。 どうしても、君のことを考えてしまう。 君が看病に来てくれる度に、嬉しくて堪らなくて仕方なかったこと、 君は知っているかい? ねぇ…、 僕にしないか。 僕ならもっと、君を愛して、大事にしてあげられる。病だって、すぐ治る。 だから… ねぇ… 一緒に 許されないことをしないか? 一緒に… 堕ちていこう… 僕を…選んで…? 愛してる。
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