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2番ホーム。
私の意識は半分、世界の外にはみ出ていた。
何度も読んだ小説と、使いもしない携帯電話を持って。
━━疲れてしまった。
何をしても満たされない。
穴の空いたコップのよう。
何度も同じことを繰り返して、残ったのは虚無感だけ。
苦しい。
息苦しい。
生き苦しい。
いっそ死んでしまおう。
こんなにも辛いのはもう嫌だ。
『2番線、電車が参ります。』
2番ホームは静かに電車の受け入れを待つ。
私は線路に身を投じた。
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