はじまり

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私の意識は落ちていて あまりにも眩しいので、ここが天国かと勘違いしてしまった。 しっかりと目を醒ますと、それは晴れた空だと認識できた。 「大丈夫・・・ですか?」 私は、身体を起こす。 声のする方を見れば、そこには私とさほど変わらない歳の少年がいた。 「どうして助けたんですか?」 「自殺は・・・・・・良くない・・・です」 「どうして?」 「君も、僕も・・・世界で生きているから」 少年は、左腕に包帯を巻いていた。 きっと私を助けた時に怪我をしたんだろう。 どうしてそこまでして助けてくれるんだろう。 こんな・・・ 「価値もない私なのに・・・」 言ったら少年は私をぎゅう、と抱き締めた。 少年は震えた声で私に言う。 「そんなこと・・・言わないで・・・・・・」 はじめてだった。 こんな私に優しくしてくれたのは。 「君は・・・生きなきゃダメだ・・・・・・」 私の頬を、涙が伝った。 .
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