ボロボロの塔

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「俺の名前はラッド。あなたは?」 「私はゆず。よろしく」 「ん、よろしく。ところで、なんでまたこんな所に来たの?皆。普通はこんな所に来ないよ?」 握手をしていると、ラッドが不思議そうに首を傾げた。 「え?なんだか、竜の宝があるとかなんとかで、友達と来たんだ」 途端にラッドはビクッと体を震わせた。 「私は乗り気じゃなかったんだけどね・・・」 「良かった・・・ここには宝は無いよ。俺とこいつしか居ない。俺だって竜族は好きだ。 ・・・まさか、こいつを狙うんじゃないだろうな?」 ラッドはサッと竜の子供を抱き寄せる。 「んな訳ないよ」 「よ、良かった・・・」 ラッドはフゥーッと溜息をついた。
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