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「わぁ。可愛い」
男の子のマントからひょっこりと顔を出したのは竜の子供だった。オレンジ色の鮮やかな鱗とパッチリとしたブルーの目が可愛い。
「怖くないの?」
「ぜーんぜん。どうして?」
「え。そりゃ竜族は怖い能力をいっぱい使うし・・・竜にも人間にもなれるんだよ?いつ人間を襲うかわからないのに」
顔をしかめて言う男の子に私は笑った。
「私はね。竜族は悪い人達だとは思わないんだ。だって私、竜族が人間を襲った所なんて見た事がないもん」
私がフワリと笑う。
皆。竜族は怖いと言うが、襲った事件なんて、これまでで一度もない。
嫌いになる理由がないのだ。
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