ボロボロの塔
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「・・・!」 「どうしたの?」 いきなり動きを止めた男の子に私は首を傾げた。 「い、いや・・・な、なんでもない・・・」 歯切れの悪い言葉。 男の子がどんな気持ちなのかはわからなかったが、マントの裏で少し顔が赤くなって、笑っている気がした。 「ありがとう」 「え・・・?今なんて?」 「なんでもない」 「怪しいのー・・・」 私が少し低い口調で言うが、男の子はハハハッと明るく笑った。
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