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次の日朝からポツポツと雨が降っていた。
学校に通う道にいくつもの傘の花が咲く。
その日はタクちゃんの葬式にクラスみんなでバスに乗って向かう事になっていた。
渡り廊下の所に皆で集まっている。
「なあ、アキラ。なんでタクちゃん死んだんだろうな…」
僕はアキラに話しかける。
「やっぱりお前でも気になるんだな。」
「そりゃ…まあ…」
僕は言葉を濁した。
「これは俺の母さんが言ってたんだけどな、タクちゃんの死因まだ不明らしいんだ。」
「アキラの母さん確か看護師だったよな。」
「ああ、タクちゃんが運ばれてきた時、丁度当直だったんだってよ。それで救急車で運ばれてきたタクちゃんをみかけたんだってさ。」
「それホントの話みたいだな。」
「だから言っただろ。噂話は馬鹿にできないって…」
「でも死体が無くなったはないだろ…葬式できないじゃん。」
「さすがにその噂はデマだったみたいだな。でも新しい情報が一つ…」
「何だよ。」
「…もう馬鹿にしないか?」
「…分かった、馬鹿にしない。」
「よし、それなら教えてやる。」
アキラは偉そうに胸を張った。
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