14人が本棚に入れています
本棚に追加
その後仕事もなくなりヤマセからもう帰っていいとの言葉をもらった僕は電車に乗るため駅へと歩いていた。
空はどんよりと曇っており今にも雨が振り出しそうな様相を呈してしる。
僕は足取りを早めながら駅へ急いだ。
電車に飛び乗ると座席に体を預ける。
一気に疲労感にさいなまれた。
「疲れたな…」
僕は小さく呟いた。
すると窓に大粒の水滴が叩きつける様な勢いでぶつかってきた。
チラと窓の外に目を向けると外は水煙がたつほどの雨が降りしきっている。
僕は緊張感から解き放たれたせいか深い睡魔が襲ってくるのを感じた。
段々と周りの音が遠のいていくのを感じる。
重い瞼にあらがうことなく、闇に閉ざされた世界へと落ちていった。
最初のコメントを投稿しよう!