†始まり†

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学校へ行く道は、人が少ない。 早い時間…という事もあるが、私が通れるのが不思議なくらい狭い通路が商店街の隣にある。 近道のようなものだ。 つまり、元から人が少ない道なのだ。 私はその狭い通路を通り、他の生徒よりも早く学校に着いた。 その理由は… 「おはよう。ミルク、クッキー、スノー。」 私は飼育委員だからだ。 餌皿には昨日の餌が残っていたが、構わず新しい餌を上から盛る。 水皿は、入っていた水を捨てて、軽く濯ぎ、新しい水を注ぐ。 その間に私は 「ミルク、今日はいい天気だね。」 「クッキー、調子はどう?」 「スノー、風が気持ちいいね。」 等と、3匹のうさぎに語りかけてみた。勿論、返事はないが… 飼育小屋の鍵を閉め、その鍵を職員室に返そうと廊下を歩いていると… キーンコーンカーンコーン… 鐘がなった。 .
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