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ある日、私は体育の時間中に転んで腕をひねってしまった。
ものすごく痛くて、すぐに保健室へ向かった。
けど…
保健室の先生に
「はい、湿布するから腕まくってね」
そう言われてハッとした。
…こんな腕見せられない。
腕は日々繰り返すリストカットの痕でいっぱいだった。
どうしよう。
私がオドオドしている姿を見て、保健室の先生はそれを悟った。
「じゃあ先生は後ろを向いているから、その間に自分で貼りなさい」
そう言って先生はクルッと後ろを向いた。
私は先生の行動に戸惑いながらも、自分の腕に湿布を貼った。
「できました…」
小さな声でつぶやくと、先生はまたクルッと前を向いて笑顔で
「もう怪我しないように気を付けてね」
と言った。
こんな優しい言葉をかけてもらったのはいつぶりだろう?
私の目からは涙が溢れていた。
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