幕開け 始まり、始まり

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「あれ、鳴海くん?」 その声に、遠く岩手へ呪詛電波を送信していた体が、自然に逃走を選択する。 あ、やっと名前出た。 「白河か」 腰を落とし、相手の出方を窺うように、ジリ、と後退る。 「もぉ、また逃げようとする! あの時のことは謝ったでしょ? なにもしないから、大丈夫だよ。 それから、あたしはな・な・か!」 そう言って、頬を膨らませる。 白か……ななかよ、頬を膨らませる君はぶっちゃけ可愛いし、学園のアイドル何て呼ばれてる君を下の名前で呼んでいいのは嬉しいがね、 「君の性格上、気を付けるに越したことはなくてね」 嫌でも、この島に来て一発目の醜態を思い出してしまう。
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