2/11
前へ
/13ページ
次へ
四月のあの日・・・ ほんとうならぼくは学校にいなくちゃいけないはずだった。 だけどぼくは、古い鉱山の近くにある丘の上にいた。 ふもとにはうちの農場がある。 ぼくは白っぽいカエデの幹を枯れ枝でなぐりつけていた。 ちくしょう、キーラ・マートンのやつ。 休み時間にあいつ、ぼくの服を指さしてばかにしたんだ。 それなのにぼくは向かっていくどころか、しっぽを巻いて逃げ出してしまった。 ブランル先生が次の授業の開始を知らせる鐘を鳴らしたとき、 ぼくは帰り道を半分くらいまできていた。
/13ページ

最初のコメントを投稿しよう!

2人が本棚に入れています
本棚に追加