おいでませ異世界

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男の容姿は身長が俺よりやや低いくらいなので170cm前後、細身だが半袖の服から覗く腕にはしっかりとした筋肉が見える。 目鼻立ちはくっきりとして短髪、年齢は30代後半だろうか?男の俺から見てもいい男の部類に入ると思う。 とりあえず身振り手振りを交えて語りかけてみる。 「すいません、道に迷ってしまって困っています。 ここが何処なのか教えて頂けますか?」 なるべく丁寧な言葉で訪ねるが男は首を傾る。 周りの男達も同じく首を傾げたり横に振ったりする姿が見えた。 やべぇな……言葉が伝わってない。 学校で教わる程度の英語ならできるが、さっき聞こえたのは明らかに英語ではなかったし。 俺は言葉で会話の選択を捨てジェスチャーでの会話を試みようと身振り手振りを始めるが、何やら周りが騒がしくなる。 男達のリーダーなのだろうか、1人の男が森を指指し他の男達に叫んでいるのだ。 他の男達も慌ただしい感じで動き始め、森に向かい盾を構え槍を向け緊張した様子が窺える。 俺はそんな中、放置されてしまった形でちょっと切なくなってしまう。 しかし、男達の緊張は此方に伝わってくる程で否が応でも俺も緊張し始める。
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