45749人が本棚に入れています
本棚に追加
2挺のハンドガンを準備し店に戻るとちょうど料理をおかもちに入れているところだった。
「じゃあ、行ってくる。何かあったら携帯に電話してな」
祖父に言い残しカブにおかもちを掛け出前に出る。
出前先は片道20分程の所にある牧場で夕乃の農家の逆側にあった。
チャイムを鳴らし料理を渡し代金を貰って配達を終えると目的の林に向かって走り出す。
林までは5分もあれば着く距離である。
焼き付くような日差しを受けながら林まで残り少しの所でおかしな対向車を見つける。
微妙に蛇行しながら走っているのだ。
「おっかねーな、飲酒運転か?」
呟き安全確保のため左端に寄って走る。
まさかコッチに突貫はして来ないだろうが、念には念をってやつだ。
しかし、そんな俺の想いに反して対向車は俺目掛けて直進して来た。
道路を斜めに横断するように俺目掛けて突っ込んで来る暴走車。
「なぁぁぁぁぁぁ!!」
避ける事もできず眼前に迫る車が視界を塞ぐ。
瞬間体が軽くなった―――
ああ…死ぬ瞬間に走馬灯が見えるってウソだな。
雲一つない青空しか見えないよ………
「って、死ねるかぁぁぁぁ!!」
両親婆さんを事故で亡くして、俺まで事故死したら爺さんが鬱入っちまう!
だいいち、夕乃の乳をまだ揉んでねぇ!!
絶対死なねぇ!!
死んでたまるか!!
純・不純様々に意気込むが俺だが無情にも意識は体から離れていった……
最初のコメントを投稿しよう!