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◇◇◇◇◇
薄暗いフクロウの鳴き声がこだまする森の中、俺は目を覚ました。
頭の中に霞がかかっているように呆としている。
辺りを見回し自分の状況を整理する。
「確か…」
……
……………?!
そうだ、俺は蛇行運転の暴走車に跳ねられて…
体を触るが幸い怪我も痛みもない。
運がいいのか悪いのか…
辺りは薄暗く俺に突っ込んで来た車はいない。
「轢き逃げかよ…」
呟き、帰宅しようとカブを探すが、カブが見当たらないどころか道路も見当たらない。
???
嫌な予感がする。
俺の自称灰色の脳細胞をフル回転させ納得のいく説明を考える。
周りは見知った林ではなく木々が鬱蒼と茂る森である。
周囲を見渡しても明かりは見えない。
……………!?
「轢き逃げどころか死んだと思われて死体遺棄か?!」
そんな結論に辿り着いた俺だった。
とりあえず帰る為に所持品を確認する。
背中でゴツゴツと存在感を示す愛銃2挺、ジーンズのポケットに手を突っ込むと出前の売上2千円くらい、タバコとライターにサイドバッグを開けるとマガジンと…携帯!
とりあえず現在地を確認しないと助けも呼べない。
この携帯は最新式ではないがGPS機能も付いている。
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