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さっそく携帯を開き位置情報を確認しようとするが画面左上に『圏外』の2文字。
使えねぇとうなだれる。
たしかに北海道は電波がカバーされていない地域も多いが、そんなカバーされていない程の僻地に捨てられたのか俺は?
とりあえず電波の届く所まで歩くしかない。
森の中は月明かりのみなので足元もよく見えない。
携帯の撮影用ライトの明かりで足元を照らすと、獣道なのだろうか細く歩きにくい道がある。
さて、どっちに行くべきか?悩んだ末歩き出す、わからないなら勘で勝負である。
30分程歩き不安になってきた頃、森の向こうに明かりが見える。
俺は携帯を見るがまだ圏外のままだ。
携帯が使えなくても場所を聞き電話を借りればいいだろうと思うと少し歩調が早くなる。
夜の森は地味に寂しいし怖いのだ。
明かりが近くなり異変に気付く。
街灯だと思っていた明かりは松明の明かりだった。
…松明?知識としては知っているが実物を見るのは初めてである。
俺はあまり深く考えずに近づくと数人の変わった服装の大人達がざわざわと話し込んでいる。
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