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ひとしきり騒ぐと男達の中の1人が俺を指差し全員が此方に向かって走り寄ってくる。
その光景に逃げ腰になる俺。
考えてもみて欲しい、言葉が通じない筋肉モリモリの男達が奇声を上げながら此方に向かって走って来るのだ……
ちょっと本気で逃げ出そうか考えてる間に男達は俺を取り囲み何やら騒ぎ出すが相変わらず何を言ってるのか解らない。
しかし、男達は皆笑顔で芹耶に対して敵意を抱いてる気配はない。
流れ的には熊鹿を追い払ったことに感謝されているのだろうと善意の解釈をすることにした。
◇◇◇◇◇
熊鹿撃退から1時間程だろうか、芹耶は今20畳位の広さの部屋で男達により開かれた宴会で酒を飲んでいた。
男達の言葉は解らないが皆楽しそうだ。
芹耶の横には若い女の子が2人付いて酒を注いでくれている。
2人とも18~20歳くらいだろうか、なかなか可愛い感じで俺も楽しくなってきていた。女の子に酒を注いでもらうなんて2年前に町まで飲みに行ったキャバクラ以来だ。
夕乃と呑むときは手酌だったからな。
宴会中数人の男達が代わる代わる芹耶に話し掛け大声で笑ったり、バシバシと肩や背中を叩いたりするのだが、やはり言葉が通じないのは不便である。
そんな中、わりと細めな男が身振り手振りで此方に向かって何か言ってきた。
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