友達

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「え…えっと……27……」 聞かれたら答えるのが義務とばかりに俺はつい正直に答えた そう言えば誠は27の靴を手に取り係りの生徒に渡した 「ま…誠……っ?」 何してるのか解らない 財布を取り出し、札を数枚出して生徒に渡した まさか買うつもりなのかっ? 「誠のじゃないじゃないかっ」 「これぐらいやらせろ、な?」 俺が焦って誠の服を引っ張ったけど 誠は笑って俺の頭を撫でた なんで…? 誠は関係ないのに…っ 「……ごめん…。」 俺は小さく呟いた 不甲斐ない… 一年間何も無かったからと言って油断した自分が悪いのに… 「夜兎?こーゆー時は“ありがとう”だよ。」 進士は笑って後ろから俺を抱き締めてくれた 「俺はお前の為にやりたいと思った、それだけなんだ。気にするなよ。」 誠は優しい笑顔をくれた… 優しい温もり 聞こえる吐息 心地よい心音 頬は緩み、いつの間にか俺にも笑みが浮かんでいた 「……うん、ありがとう…。」 新しい上履きを履いてこれは絶対に毎日欠かさず持ち帰ろうと強く誓った  
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