変化

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授業が終わり休み時間 先程やられた奴がオレの目の前に立った 「何かご用ですかぁ?」 如何にも面倒だと言わんばかりの言葉に相手は眉間に皺を寄せた 怒りをぶつけるかの様にオレの机をバンッと叩いた 「だから何の用…?」 如何にも苛立っている相手を煽る言葉を紡げば 胸ぐらを掴まれ無理やり立たされた 「調子乗ってんなよ?自分は悪くねぇみたいな態度取りやがって…そもそもの理由はテメェだろっ」 苦しくないと言えば嘘になる が、オレは敢えてされるがままになった 正面から言える事は悪くない しかも多勢ではなく一騎打ち なかなかだと思ったからだ だけど 「触るなよゲス。」 「ってぇ…」 それとこれとは別なんだよと言わんばかりに手を叩き落とした 手首を軽く痛めたのか顔を歪ませる 「実際俺は悪くないの、何もしてないの、そんなに俺を悪者扱いしたいなら物的証拠を持参なさいな。」 Yシャツを直し相手を見下し頭にポンと手を乗せて歪んだ笑顔を見せた クラスの連中は言葉を無くした様にこちらを見ていた 「…お前自分じゃねぇとか今更言うのかよ。」  
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