変化

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授業が始まって静かな教室に躊躇う事なく入りながら 仕事場への道順を思い出していた が 「お前堂々とし過ぎだ、遅刻の原因はなんだ?」 「自分の都合悪い時ばっかり口出すんじゃねぇよ黙認教師。」 そう一言言えば黙る使えない大人。 席に鞄を置いて席に座る。 コソコソと響くクラスの連中達の声。 それすらも煩わしくて、俺は目の前に有った机を蹴った。 「言いたい事あんなら直接言えよ。」 それでも教師が居る手前何も言って来なかった。 腑抜けは教師だけじゃなかったと… そんな連中に鼻で笑い席にドカリと座る。 喉の痛みを覚えて咳をしてから俺は顔を机突っ伏した。 チャイムの音と、椅子が床を擦る音で目を覚ます。 授業が終わったらしい。 みんなが挨拶をする時に席から立たず欠伸を一つ。 伸びをしてから首を鳴らせばガンと鳴らされる机。 犯人はクラスの連中なのは言うまでもない。 「喧嘩の売り方毎回同じだと飽きない?」 先に言葉の喧嘩をふっかければ振り上げられる拳。 ありゃ殴られるの? なら避けなきゃ可愛い夜兎の顔に痣が出来る。 それはオレが許せないね…  
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