282人が本棚に入れています
本棚に追加
「よく聞け必要な事だけ言っておく、オレは月兎で夜兎だ。」
「え?」
顔を上げてオレを見る山岸
言い直してる暇はないからオレは続けた
「ある事情でオレは産まれた、理由は夜兎に聞け。」
オレが話して良い事じゃない
夜兎が話しても良いと思った時に、山岸を信頼してから初めて伝えても良い様な内容だから
「オレの時の記憶は夜兎にない、出来るだけ混乱させる事は言うな。」
「じゃあ月兎君は夜兎君の時の記憶は有るんだね?」
流石だな山岸…
理解力が有る奴との会話は助かる
「そうだ、夜兎を助けたい…だから夜兎の時でもお前の家に置いてやってほしい。」
真っ直ぐ山岸を見てオレは言った
此処で断られたら困るんだ
「良いよ、月兎君のお願いなら聞いてあげる。」
「助か…る…」
肩の力を抜いた途端オレの視界が揺らいだ
くそ、時間か…っ
身体がフラつく、もう…
「月兎君っ?!」
「今は……お前だけがた…より……」
オレの意識は夜兎の中に引き込まれた
視界はただ暗い闇に…
最初のコメントを投稿しよう!