表裏

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頭がツキリと痛み目を開ければ、誠じゃなくてさっきの男性に抱き留められていた 誠だと思ったんだけどな… でも誠は尻餅付いてるし違ったのかな 「誠、大丈夫…?」 「夜兎…君だよね?」 突然呼ばれた名前に誠に向けていた顔を向ける 「あ、はい。」 「僕は山岸柚弦って言うんだ、よろしくねぇ。」 優しい声と笑顔に目を見開いた こんなに和やかな雰囲気を出せる人が居るんだ… 「た、橘夜兎です。」 そんな雰囲気に押されて取り敢えず自己紹介 俺の名前を伝えれば笑みが更に深まった わ…本当に何て優しそうな人なんだろう…… 「さっきはごめんね、少し話したい事が有るからちょっと僕とお茶しない?」 突然の誘いだからかな それとも山岸さんの雰囲気だからかな 俺は初対面なのにとか断る事とか考えられなかった ただ小さく頷いた 「良かったぁ、じゃあ僕の事務所此処だから上行こうか。」 俺から離れて未だに座り込んでる誠に手を出して立たせてから 目の前のビルを指差して笑った 山岸さんの事務所… 実は偉い人なのかな…?  
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