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「どうぞ。」
少しして暖かいお茶じゃなく、ペットボトルのお茶が出された
まさかの物に山岸さんを見上げれば、何処か苦笑しながら
「家事出来ないからさ、僕。」
そう言った
まぁ、あの部屋なら…
って何言ってるんだろう?
仕事場なら解るけど、家なんて行った事ないのに…
「さて、本題に入ろうかな。」
山岸さんは向かいのソファに腰掛けて言う
そう、俺らが此処に呼ばれた理由
検討なんて付く筈がないんだから…
「んーと…ハッキリ言っちゃおうかな、整理出来ないかもしれないし混乱させたくないんだけど聞いてくれる?」
前置きを置かれて、何が何だか解らない俺は取りあえず頷く
それを確認した山岸さんはまた優しく笑う
「僕は君を知ってる、正確に言うと君の別人格を…だけど。」
「別……人格…。」
それが、さっき山岸さんが俺に話し掛けた“月兎”…?
「そう…理由は解らないけど、君は何かに追い込まれてその逃げ道にとその人格を産んだ。」
逃げ道……
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