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ついた事のない嘘が何処まで通じるか解らない
「こ…困らせるから……不快にさせたくない…っ」
「俺は夜兎の友達だろ?」
だから正直に言った
なのに誠は引いてくれなかった
「友達だよ、大切で失いたくない…大事な人だよっ」
「なら信じてくれ、不快になっただけじゃ俺は夜兎の側を離れてなんかしやしない。」
頼まれたってどいてやらねぇって決めたんだって、片手を頭の後ろに回されたかと思ったら
強く胸に押し付けられた
「でも…だけど…っ」
「信じて…くれないか?」
なんて声出すの…っ?
狡いよ……
誠が何で泣きそうな声出すんだよ…っ
「……わ…わかっ…た…」
誠には弱い…そう思った
また失うんじゃないかっていう不安は、募るばかりだったけど
「なら、時間なんて気にせず僕にも聞かせてほしいな?」
山岸さんはいつの間にかソファから立っていて、机から紙を取り出しながら電話しながら言って来た
紙は…ファーストフードの出前のチラシで
携帯電話は山岸さんのポケットに仕舞われた
「食べながらさっ」
そう言われて、今日の地獄の時間に恐怖しながらも
今が楽しくて幸せなら乗り越えられると頷いた
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