表裏

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「えっと……」 俺は勿論ワケが解らなくて呆けたまま 確かに辻褄だって合う 俺のなけなしの薬箱 月兎の存在 迷わず声を掛けて、だけど俺と月兎の違いすら見分けられる程の時間一緒にいたって事も 全部理解出来た 「オレを拾ってくれって言ってね?まるで捨て猫みたいでつい拾っちゃったんだ。」 「ちょっ!!そんな簡単に!!しかも人をっ」 誠が声を張り上げたけど山岸さんは相変わらずの笑顔で、何も気にしてなんかいない雰囲気だった 山岸さんは何を考えて俺を… 月兎を匿ってくれたんだろう? 「迷惑掛けてすみません…でも俺…」 「帰らせないよ?そんな場所なんかに。」 俺から続く言葉を遮って山岸さんは笑顔で制した 笑顔なのに有無を言わせない これが弁護士の顔なのかな? 「理由は何であれ身内でも暴力は犯罪なんだよ、夜兎君が訴えれば裁判で確実に勝てる程の事だって解った上の行動?」 ピクリと身体が動いた 訴える…? 「出来ないよ…っ」 悪いのは俺  
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