友達

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「…只今戻りました…」 引きずりながらも何とか帰路に付けた 痛みはますばかりだけど やる事は変わらない、痛がる暇が有るなら仕事しなきゃ… 「遅いよノロマ。早く飯作れよ、腹減ってんだよ。」 バンっ 階段から下りてきたのは二つ上の兄 名前は呼ぶと怒るから言わない、顔も見ない だから本を投げられただけで済む 「すみません、今すぐ。」 上着や荷物を荷物部屋へと置きエプロンを付け台所へと向かう 兄が居るなら弟も居るはずだ… 母も居るから3人分だな 俺のは父の許可を貰わなきゃ食事は取れないから… 父が帰宅する時間は10時以降だから その間に風呂と洗濯 掃除もするが、部屋の主が居ない時に掃除しないと俺の身が危ない つまり今日は母と兄と弟の部屋は無理と言う事になる 出来るのは父の部屋だけだ 痛む足の事を考えず俺は調理を終え 知らせる為に2階に居る兄の部屋へと向かう 「食事出来ました…。」 軽くノックして声をかければ部屋から兄が出て来る そして… (…あ…来る…。) バキッ 「おせぇよ。」 「…すみませんでした。」 殴られた肩が痛むのを我慢して体制を戻す 次は母と弟か…  
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