感情

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クラスに戻ればいきなり俺に向けて投げられる椅子 誠は俺の腕を引く事で難を逃れた だけど強い怒りの目線は逃げられない 「性懲りもなく…本当にうざったい奴らだな。」 「帰れよっ!!」 「今度は何盗む気ですかぁ?」 何か言っても意味がない 解ってるからこそ言葉を発さなかった 誠は投げられた椅子を持って優しく俺の背を押して導く 投げられた椅子は俺のだと解っていたから 「ありがとう誠…。」 椅子を置いて座らせてくれる 廊下側の誠と、教室の真ん中に居る俺 君は俺の右斜め後ろ… 君の目線を感じて俯いた 嫌われてしまった故の目線 辛い… だけどそれは自分のした事 俺が苦しむ分君も苦しんだんだよね だって誠と話してる時顔を歪めて いつも何処か違う場所を見るんだもん 落書きされた教科書とズタズタのノートを開いて 書ける場所に文字を並べて行く 俺は好きだから… 君もこの学校も 悪いのは俺だから…… みんなに不快な思いをさせても我が儘を貫いてる俺は 本当に最悪だって解ってるから だから暴力も暴言も全部受け止める  
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