感情

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すんなり出た言葉に周りは固まった そんな事気にもせずにフラリと立ち上がって 窓に近付く 俺の体重と此処の高さなら… 「迷惑を掛けて…ごめんなさい…」 消えて無くなれるから 窓から身体を投げれば、きっと 「夜兎…っ!!」 「罪人は…死刑だよね……?」 息を飲む音が聞こえた 解ってるよ… 死ねって上辺だけの言葉だって 本当に死ぬわけがないから だから簡単に言葉に出す でもね? 本当に死にたい人には 「死ななきゃいけないよね…」 喜びの言葉なんだよ… 「夜兎っ!!馬鹿な事考え「ごめんね…誠。」 今度は俺が遮った きっと止めてくれるって解ってるから だから言わないで… 「俺は笑えた、言葉を交わした、泣いて、立ち上がって、息をした…」 誠と君に逢えて知った感情 喜びと感動と幸せ 沢山貰えて本当に嬉しかったよ… 「でも籠の鳥なのは変わらない、何も…」 閉じ籠もって、抗って 俺には山岸さんの家は似合わない… 閉じ込められて奴隷の様にされていたらきっと気付かないで済んだんだ 俺の居場所は何処にも無いって…  
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