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「籠から飛び出した鳥は生きる術を知らない…だって籠の中が全てなんだ。」
俺の籠はあの家だった…
辛かったかなんて解らない
痛かった事しか解らないけど
「楽しかったよ…」
あの籠の中に閉じ込められていたからこそ
誠達と触れ合えた事が凄く…
凄く楽しかった……
「息をして、言葉を喋って沢山傷つけて……笑って、泣いて……」
人間みたいに
みんなと同じ様に生きるなんてしちゃいけなかったんだよね
「ごめんなさい…」
小さな幸せをありがとう…
「俺は生まれてきちゃいけなかったんだよね…」
俺がこの世に生まれた事は間違いだったんだ
「生きてちゃ…いけなかったんだよね…っ」
俺はみんなと同じになんかなれはしないんだから…
「…違う…夜兎…それは違うっ!!」
「…………ごめんなさい……っ」
最後に見せる涙を…
許して下さい…
「夜兎っ!!」
「大好きだよ…誠…」
最後に君の名を呼ぶ事を…
「進士……」
許して下さい……
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