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「それは俺も同じだ…」
ずっと近くに居て
誰よりも内面の夜兎に触れて
初めての笑顔と涙を見せて頼ってくれた夜兎を裏切った…
「あいつは誰よりも人間臭く生きたいだけなのに、解ってたのに…俺は救ってやれなかったんだ。」
俺達の小さな反省会
誰に聞かせるわけでも無いのに振り返って悔しがって…
だけど苦しさを分ける事は出来た
苦しさを分けられる夜兎にも月兎にも必要な存在
そんな存在があの二人には必要なんだ…
「救おうよ…僕もう怖がらないよ、虐めだってなんだって受け止める。」
「あぁ…」
手に力を入れて強く握る
俺もそうしたいから
誰よりも力になって救ってやりたい
俺は夜兎…
お前が好きだから……
「何されても助けたい…橘君も月兎君も、笑ってほしいから。」
「ありがとう、藤崎。」
俺が言う立場じゃないけど
無性に言いたくなったんだ
理解してくれてありがとう
沢山後悔して償おうとしてくれてありがとう
夜兎にも月兎にもそんな存在が必要だから
俺だけじゃ役不足だから…
「ありがとう…っ」
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