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だから頭の中で整理しきれなかった
「俺らなりに考えて買ってみたんだ。」
そう言った西浦は山岸の背を押しながら部屋に入ってオレに差し出す
手を出せない、対応が解らない
オレは俺を守る為だけに生まれた
優しさを受け入れる為には生まれてない
解らない…
「お、オレは……受け取るだけで良いのか……?」
「そうそう。」
西浦は笑顔を浮かべオレに押し付けた
条件反射でそれを受け取った
「これは僕からね。」
平常心を取り戻した山岸はいつもの笑顔と共に渡された
西浦のを受け取った以上山岸のも受け取った方がいいだろうと今度は簡単に受け取れた
「開けてみてよ。」
嬉しそうな山岸はオレを急かす
中身が気にならないわけではない
でも逆に警戒心が抜けきれない
この二人がやらないと解ってはいても身体は覚えている
“痛み”を
「あ…そっか。」
オレが迷っていた時西浦が声を上げた
そしてオレの手から自分から自分の贈った紙袋を手に取り開封した
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