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「夜兎の時にされていた事で警戒してたんだろ?」
「………。」
図星をさされオレの眉間に皺が寄った
普段鋭くないくせに何だこいつは…
「ほら、何もないだろ?」
そう言ってオレの頭を撫でようとした手を振り払った
「余計な世話だ。」
一言付けて睨むと苦笑した
オレへの対応になのか、俺の存在感が無いことを誤魔化す為なのか
どちらにしても西浦は好かなかった
「西浦君は何を買ったの?」
西浦の肩越しから中身がオレよりも気になるのか覗き込んで来た
オレはため息をついて中身を紙袋を逆さまにして乱暴にテーブルの上に出す
出て来たのはノートと数本のシャープペンと色が選べるボールペン
簡単には壊れないであろう筆箱も入っていた
「ボロボロだったからさ、前買ってやるって言った時まだ使えるの一点張りだったしよ。」
買ってやれる理由を探してたんだろうな
知ってる、解る…だけど……
何処となく悔しい気持ちで包まれた
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