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その言葉に、ガラにも無く支えられた
例え俺が望んで無くてもオレは此処に居る理由を作る
オレは…此処に居る事を許された
夜兎には求められてないとしても…
必要とされてないとしてもオレは…
「オレは…此処に居て良いのか…?」
「じゃなきゃ僕は月兎君を追い出してるよ、僕はそこまでお人好しじゃないからね。」
笑顔を見せてまるでオレを落ち着かせる様に頭を撫でた
今度は振り払う気にはなれなかった…
山岸の手を拒絶する事は出来なかった
「お前は十分お人好しだ。」
憎まれ口をいつものオレを取り戻す様に呟く
なのに嬉しそうな笑顔を浮かべて山岸が自分の差し出した。綺麗にラッピングされている紙を軽く剥いでオレの膝に乗せた
「僕のも何もないから。」
「あぁ。」
山岸の笑顔につられてオレも軽く笑い、残りのラッピングを剥いだ
出て来たのはヘッドホンとウォークマンだった
「音楽は癒やしになるからと思ったんだっ」
無反応なオレに慌てた山岸がこれを選んだ言葉を繋げた
問題は選んだ理由とかじゃない…
「曲の入れ方…教えろ。」
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