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サボリの定番場所、屋上
二人は寝っ転がってる
「かぁ~気持ちぃー…」
確かに今日の陽気は最高だ
風も吹いて暖かく肌寒くない気温は眠気を誘う
フェンスに寄りかかり二人を見て俺も和んだ
カシャン…
「夜兎、そこのフェンスネジ一本落ちてたから気を付けろよ。」
小さく緩んだフェンスを見て誠が声を掛けてくれた
そうか…
「うん解った、ありがと。」
心配かけない様にフェンスの前から移動し
二人を真似する様に横になった
「ホントだ…気持ちぃ…」
「だろぉ~…マジ幸せぇ……」
青い空が俺の身体を抱き締める
穏やかな風が心を包み癒す
こんな場所に気付くのが1年も遅れた事が少し勿体無い感じがした
「うん…幸せ……」
でも見つけられずに3年間を終えるよりずっと良い…
今が幸せならそれでいい……
「ふぁ…眠くなるな…これは。」
「クス…うん。」
気の抜けきった誠の声につい笑いながらも
俺は目を瞑った
小さな小さな休息
チャイムが鳴ったらまた立ち上がろう
でもそれまで癒されよう…
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