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誠は俺を立たせて血を指で拭ってくれた
後で水道行かないとな…
なんて誠の手を見て場違いな事を考える
誠はそんな俺を背中に隠し相手を見下ろした
「確証は有るのか?誰か見たのか?」
「は?」
誠に負けじと睨む相手、だけど誠はそんな相手を鼻で笑った
「その証言が無いのに殴りはしないだろ?誰が見た。」
怒ってる…
俺の事なのに自分の事の様に
「……っ」
勿論そんな人はいない、だから相手は言い淀む…
言い掛かりは終わったかなと思った
だけど引き下がらない奴は他にいた
「そいつぐらいしかいねぇんだよっ!!クラス半分のが無くなったんだ!!接点関係無くなっ!!!!」
目の敵にしたいのが丸分かりだ…
俺はよほど嫌われたらしい
そんな相手に誠はため息をつく
「頭足りないな、お前。」
「んだと…っ!!」
誠の態度が気に入らないのか食ってかかる
「夜兎は殆ど俺達と行動してんだ、このクラスがカラになる時も必ず三人でいる。」
確かに…
嫌がらせ防止に最後近くまで残ってるけど、移動の時は必ず一緒だ…
帰りも家の事が有るから出るのも早いし、タイミングはない…
「お前は俺達までも共犯者だと言いたいのか…?」
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