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「誠が危ない奴じゃないかと聞かれて、大丈夫って言ったらこいつら俺が相手したのが嬉しいらしい…」
クスクスと笑って言えば誠はほぉーって感心した様に烏を見た
「わ…っ」
烏が2羽俺の両肩に止まる
風と羽の音に驚き声を上げていた
『ヤト笑った!ヤト笑った!』
『ヤト元気になった!』
烏まで心配してたのかな…なんか変な話だ
烏に声を出した事や笑った事
表情が明るくなった事を喜ばれるなんて
「お前が好きだってさ。」
スリスリと顔を付けてくる烏を見てクスクスと笑う誠に苦笑で返す
「不思議な光景だが…やっぱり本当なんだって思うな。」
そうだろうな…俺も第三者ならそう思うだろう
不思議で済めば良い…
下手をすれば気味悪いとすら思うかもしれない
「気持ち悪くない…?」
「だったら俺はお前に酷い事叫んでこの場にいねぇよ。」
だからその分目の当たりにした誠は
凄いんだと思ってしまう
やっぱり誠は俺の憧れだと再確認した
「…そっか……うん、ありがと。」
足りない、こんな小さな礼じゃ足りない
どうやって伝えて良いか解らないぐらい俺は誠に感謝した…
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