崩壊

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鍵を受け取りコクリと頷いた 「ありがとう、誠。」 「閉めたら職員室に戻しといてくれな。」 解ったと言えば優しく傷口に触らない様に誠は撫でてくれた 俺はそんな優しい誠を笑顔で見送った 教室に鞄を取りに向かう 教室に行けば開きっぱなしの窓から流れる気持ちいい風 まだ数人の鞄が有る、委員会かな? 血は掃除されていた 誰かな…? 先生?クラスの誰か? 誠かな…進士? そんな事を考えながら鞄を手に取り教室を出る 早く倉庫閉めに行かなきゃ… 家に帰るのが随分遅れてしまった きっと怒ってる 俺は早足で下駄箱まで向かって倉庫を閉めに行く 体育倉庫を閉めてちゃんと閉まってる事を確認して 職員室へと鍵を返しに行った 家路を急いだ 勿論怒られた 痛む身体に更に追い討ちを掛けられ作業が遅れる 浴室にお湯をはって先に湯に浸かってもらい 夕飯の支度を進めた だけど頭をやられてしまったのがいけなかった 上手い具合に事が進まない いつもより倍の時間が掛かってしまい またみんなの怒りを買ってしまった 洗濯しなきゃ… 掃除もしなきゃいけないのに…… 痛む身体を引きずっても出来たのは掃除だけだった…  
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