崩壊

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誠は此方を向いて眉間に皺を寄せていた その後ろには進士もいた、隠れて見えなかったんだ 「…ハァ…ハァ……おはよ…ハァ」 上がってしまっている息をなんとか抑えながら 進士と誠に挨拶をする でも進士と誠は何も言わない…… 「…ハァ…ごめんね…行くの遅れて…ハァ…」 きっと怒ってるんだと思いそう繋げた だけど…… 「……夜兎…体育倉庫の鍵は……?」 聞かれたのは鍵の行方だった でも誠が一番知ってる筈だ 「…鍵閉めして職員室に…返したよ…」 誠がそう言ったんじゃないかと続け様とした時 ボロボロボロボロ… 一つの袋から様々な種類の財布が落ちてきた その中には誠と進士の財布も入っていた 「……え?」 どうしてこんなに財布ばかりが……? 「今日……見つかった。」 進士が悲痛な顔をして俺を見てる 何?その顔…? 「昨日烏やら鳩やらが教室入ってたんだ…それで…」 「……財布持ってくのを進士が見たらしい。」 何…? 何それ?  
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