孤独

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何時間も叫んだ そのせいか声がガラガラになった でも結局俺の声は誰にも届かず 雨に濡れたまま朝を迎えてしまった 開くのはいつだろう…? 5時ぐらいなら急いで家に向かえば洗濯と弁当は出来る筈だ 今は何時だろう…? 早く開かないかな…… そう震える身体を抱き締めながら小さく呟いた それからしばらくしてからの事だ 軽く眠気を感じた時に鍵が開く音が耳に届いた 俺は急いで顔を上げた 帰れる 俺は立ち上がりドアに手をかければ ノブは回り扉が開いた 中に入り時計を見れば時間は5時半 HR遅刻覚悟なら行けるかもしれない なら… そう考えたら足は自然と走っていた 鞄は教室だろう どうなってるか気になるが 今は正直それどころじゃない 俺は走って帰宅した ギリギリだけど6時前だ 鍵は開いてる… また締め出しは嫌だったから助かった… 「すみませ…っ!!」 ガシャーンっ 扉を開けてたまたまいた弟に俺は言葉を掛けたが 弟は玄関に置いてあった花瓶を投げられた 花瓶は割れ俺の身体に傷を付けた  
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