孤独

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哀れ きっと周りから見たら俺はその言葉に当てはまるだろう… 何故生きる事が出来るのだろう きっとこの言葉をみんなは口にするだろう… 哀れだと言われてもこれが日常なんだ 生きる事に疑問を持たないのと一緒 俺はこの生活が当たり前 生きられた理由も簡単だ 疑問が無かったんだ、殴られる事に… 呼吸する様に 世界中に空気が有るのと同じように 人がいる生活の様に それは俺にとって当たり前 笑顔が何かも解らない 涙を流す理由も解らない 怒り程無駄な感情はない 悲しむなんて馬鹿らしい それが俺の中の感情への解釈 でもあの2人に会って俺は 笑顔を知った 涙が流れる事を知った 怒りも悲しみも あまつさえ喜びや楽しみ 生きる事への執着を知った 苦しみや切なさ 知りたくない感情すらも俺には新鮮で 辛くて… 初めて俺は孤独なんだと 思い知らされた 暖かい陽の光は優しくて 寒く冷たい日陰には戻りたくなかった でも 今の俺には 日陰への道しか引かれていない  
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