別格

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バァンッ!! オレは濡れたブレザーとYシャツを脱ぎ上裸で盛大に教室へと入った 壊れんばかりの勢いで扉を開ければ 中に居た連中は肩を震わせ勢いよく振り向く 「よぉ、何ビビってんだよ。」 「……っ」 豹変したオレに目を見開き固まる 夜兎は綺麗だ…見掛けも身体も 肉付きだって良いとは言えないが 普段こなしている家事で筋肉は有る 見目は完璧だ 男子校なんだ、充分誘える身体だろう 現に今だって喉を鳴らす愚民がいる だが今の夜兎…つまりオレの身体は痣だらけだ 切られ殴られ 変色した身体は気味が悪いんだろう 大半は引いていた 「テメェらがやった事だぜ?ビビってんじゃねぇよ。」 「…お前……橘…」 固まっていたクラスの連中の一人が口を開いた。 激変したオレの態度に頭が付いて行ってないのが見て取れる 「あぁそうだ、テメェらが大嫌いな橘君だ。」 だから御親切にオレは教えた 見下した言い方をトッピングして 「……本当に夜兎…なのか…?」  
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