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夜兎…か
今更オレの最愛を呼ぶのは誰だ?
「お前…夜兎…」
「気安く呼ぶな屑。」
目を向ければ、夜兎を追いやった屑の西浦誠君がいらっしゃった
オレの拒絶に顔を強ばらす様は滑稽
だから少し悪戯を思い付いた
「お前はオレが好きなんだろう…?」
持っていた服や鞄をその場に捨て
西浦に近付き頭一つ分違う西浦を見上げた
「なんなら…オレを食べるか…?」
後退りする西浦は机の上に軽く腰掛ける形ですぐに阻まれる
その身体に軽く乗り、身体を寄せた
徐々に赤くなっていく西浦の首筋に
オレは軽く吸い付いた
「……っ!」
固まる相手にオレは笑みを深め、今度は噛み付いた
「ぐ……っ!!」
痛みを堪える様な低い唸り声
オレはそれに少なからず快楽を覚えた
夜兎だって人を魅了出来るんだ
夜兎の変態兄弟の兄だって、夜兎に興味が有る
寧ろ好意だ…
食べたい…
食べられたい…
そんな意思が二人からはひしひしと伝わって来るんだ
なんとも……
滑稽
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