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さぁて…取り敢えずあの家以外の住処を探さなきゃだな あの家じゃ一生夜兎の幸せはない って事でぇ… 「ナンパといきますか。」 人を見る目は有るつもりだし 何より夜兎の身体なら充分魅力的だ 如何にもへたれってヤツが良いな 住まうだけだから下手に手を出されても厄介だし そして何よりこの身体を見られても何も突っ込んで来ないヤツが好ましい 明らか人生に疲れてそうなヤツ 人生に疲れそうな職業と言えば一つ そう サラリーマンだ。 「えっと…君こんな時間に何してるの?学校は?」 オレが深く考えてながら見渡していれば いきなり声を掛けられたら 「……こりゃまた…」 「え?何?」 如何にもへたれって感じだな 捨て猫とか捨て犬とかほっとけねぇタイプだ スーツをキッチリ着こなして 洒落っ気のない頭 何よりこいつ目が優しい…… 「何でもねぇよ、ってかお兄さん何?」 取り敢えずは警戒して様子見るか って思ったんだが…  
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